CT検査とは
CT検査(コンピュータ断層撮影)は、X線を利用して体内の詳細な断面画像を作成する高度な医療画像技術です。
CT検査は、体内の複数の断面画像を撮影し、それらをコンピュータで処理することで、詳細な断面図を生成します。通常のX線撮影に比べて、CTは体の内部を立体的かつ詳細に把握できるため、より正確な診断が可能です。CTスキャナーは、ドーナツ型の装置(ガントリ)に患者が横たわり、その周囲をX線管が回転しながら撮影を行います。
目次
CT検査の種類と目的
頭部CT検査
頭部CT検査は、先天性脳疾患(水頭症など)、頭部外傷による頭蓋内血腫、脳出血、くも膜下出血などの脳卒中、脳腫瘍の診断に使用されます。この検査では、異常の大きさ、位置、種類、良性・悪性、障害範囲を詳しく調べます。
診断可能な疾患
脳出血、くも膜下出血、頭部外傷、硬膜下血腫、硬膜外血腫、水頭症、脳腫瘍など
頸部CT検査
頸部CT検査は、咽頭、喉頭、甲状腺、扁桃腺、頸部リンパ節の評価に用いられます。超音波検査では評価が難しい部分や、甲状腺周囲の臓器の位置関係、術後の再発確認に有効です。
胸部CT検査
胸部CT検査は、肺や気管、気管支の呼吸器疾患や胸部臓器の腫瘍の診断に使われます。特に肺がんや肺炎の状態を正確に把握するために不可欠です。検査中は息を吸ってから3秒~5秒程度の息止めをお願いし、呼吸による画像のブレを防ぎます。
診断可能な疾患
肺がん、肺炎、気胸、肋骨骨折、肺血栓塞栓症(造影剤使用の場合)、心血管疾患(造影剤使用の場合)、大動脈瘤
腹部CT検査
腹部CT検査は、肝臓、腎臓、膵臓、胃、大腸、子宮、卵巣などの腹部臓器を詳細に評価します。この検査により、原発性悪性腫瘍、炎症、腹部リンパ節への転移、周辺臓器との関連性を調べます。また、消化器穿孔、胆石、胆嚢炎、膵炎、黄疸、尿路結石、解離性大動脈瘤、膿瘍などの有無も確認できます。検査時には息を吸ってから3秒~10秒程度の息止めが必要であり、これによって呼吸による画像のブレを防ぎます。腹部は食事によって形状や大きさが変化しやすいため、検査前には食事制限が必要な場合があります。詳細については事前にお知らせし、不明な点があればお気軽にご質問ください。
診断可能な疾患
腎結石・尿路結石、肝臓腫瘍、膵炎、腸閉塞、腹部外傷、急性虫垂炎、大腸憩室炎、胆嚢炎、胆石症
当院でのCT検査について
当院では、富士フイルム社製の最新CT検査装置「Supria Advance FR」を導入しています。
装置の特徴
高精細画像 | 0.625mmのサブミリスライス撮影により、微細な病変も詳細に捉えることができます。 |
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体動補正機能 | 体動による画像のズレを補正し、鮮明な画像を提供。 |
ガントリチルト機能 | 放射線感受性の高い部位への被ばくを低減します。 |
大口径ボア | 750mmの大口径で、様々な体位の患者さんに対応可能。 |
高精細画像 |
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0.625mmのサブミリスライス撮影により、微細な病変も詳細に捉えることができます。 |
体動補正機能 |
体動による画像のズレを補正し、鮮明な画像を提供。 |
ガントリチルト機能 |
放射線感受性の高い部位への被ばくを低減します。 |
大口径ボア |
750mmの大口径で、様々な体位の患者さんに対応可能。 |
最新CT装置の導入により、より正確で迅速な診断が可能となり、患者さんの健康管理をさらにサポートさせていただきます。
CT検査を受ける際の留意事項
以下に当てはまる方は事前にお申し出ください。
- 心臓ペースメーカーをお使いの方:
手帳の持参をお願いします。 - 植込み型除細動器をお使いの方:
手帳をご持参ください。 - 妊娠中または妊娠の可能性がある方:
事前にお申し出ください。胎児の被ばくの危険があります。
被ばくのリスクと検査の利益についてよく理解いただき、検査を受けていただく必要があります。 - 閉所恐怖症の方:
検査前にお知らせください。
CT検査は10数秒で撮影が終わりますが、場合によっては鎮静剤などの使用もご対応させていただきます。
他院の先生方へ ~ご紹介のお願い~
当院では、CT検査を提供しております。
単純CT検査(造影は行っておりません)が必要な方がおられましたら患者様のご紹介をいただければ、幸いです。
紹介状について
紹介状につきましては不要もしくはごく簡単な内容で問題ございません。撮影部位に詳細な指示がありましたらご記入ください。
検査結果について
検査画像はCD-Rに保存し、患者様にお渡しします。検査結果は後日郵送にて医院様へお送りさせて頂きます。
お問い合わせ先電話番号: 058-372-5411
お問い合わせ
東海内科・内視鏡クリニックでは地域の皆様の健康に貢献するため、さまざまな医療を提供しています。CT検査での精密検査が必要な方は当院までご相談ください。
文責:東海内科・内視鏡クリニック岐阜各務原院 院長 神谷友康